その咳、肺が潤いを求めているサインかも?薬剤師が教える、秋の喘息を楽にするための『潤肺(じゅんぱい)』養生術
【秋の長引く咳・喘息】その発作、寒暖差と乾燥が原因かも?金沢市の薬剤師が教える「肺を潤す」養生術
この記事のまとめ
朝晩は肌寒く、日中は暑い…そんな激しい寒暖差で咳や息苦しさを感じていませんか? 秋は乾燥、アレルゲン、夏の疲れによる免疫力低下が重なり、喘息が悪化しやすい季節です。 漢方では、乾燥が「肺」を傷つけることが原因と考えます。 この記事では、お金をかけずにできる「肺を潤す」養生術と、発作を繰り返さない体づくりを目指す漢方の考え方を、薬剤師が丁寧に解説します。
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こんにちは。金沢市の漢方薬局「いのちのくすりヴィータ」で薬剤師の北村佳子です。 9月も下旬に入り、めっきり秋らしくなってきましたね。かと思えば、日中は気温が高かったりと本当に服装に困る毎日です。 このように激しい気温差が続くと、私たちの体、特に呼吸器は大きな負担を強いられます。 あなたの周りでも、咳をしている方や体調を崩している方が増えてきてはいないでしょうか。 「季節の変わり目だから仕方ない」と諦めてしまいがちな、秋の長引く咳や喘息の息苦しさ。 今回は、なぜこの時期に呼吸器の不調が起こりやすいのか、その原因を紐解き、健やかに秋を過ごすためのヒントをお話しします。
なぜ秋になると咳・喘息が悪化するの?4つの複合要因
秋になると決まって喘息の発作が起きたり、一度ひいた風邪の咳だけがいつまでも残ったり…。その背景には、秋特有の四つの要因が複雑に絡み合っています。
- ジェットコースターのような「気温差」と「乾燥」 私たちの気道は、急激な温度の変化や冷たい空気、そして乾燥した空気に非常に敏感です。この時期の激しい寒暖差は、気管支をキュッと収縮させ、咳や喘息の発作を引き起こす直接的な刺激となります。
- 秋の花粉と夏の置き土産「ハウスダスト」 秋はブタクサやヨモギといった花粉が飛散する季節です。さらに、夏の間に湿気で増殖したカビやダニの死骸が、乾燥した空気と共に舞い上がりやすくなります。これらがアレルギー反応を引き起こし、喘息を悪化させるのです。
- 夏の疲れによる「免疫力の低下」 ひと夏かけて蓄積された疲労は、私たちの免疫力をじわじわと低下させています。体のバリア機能が弱っているため、ちょっとした風邪ウイルスにも感染しやすく、それが引き金となって喘息の発作につながるケースが非常に多いのです。
- 漢方の視点:秋は「燥邪(そうじゃ)」の季節 漢方では、秋は乾燥の邪気である「燥邪」が強まる季節と考えます。そして、五臓の中で最も乾燥を嫌い、潤いを好むのが「肺」です。このデリケートな肺が燥邪に傷つけられることで、咳、痰、息苦しさ、さらには皮膚の乾燥といった症状が現れやすくなるのです。

お金をかけずに今日から始める「肺を潤す」秋の養生術
発作を予防し、呼吸を楽にするためには、まず生活の中で「肺」をいたわる工夫を取り入れることが大切です。お金をかけずにできることから始めてみましょう。
- 環境を潤す・守る 空気が乾燥する日は、加湿器を使ったり、洗濯物や濡れタオルを室内に干したりして、湿度を50〜60%に保ちましょう。外出時はマスクを着用するだけでも、冷たく乾燥した空気から喉や気管を守ることができます。
- 体を内側から潤す「食養生」 漢方では、白い食材は肺を潤すと考えられています。旬の梨や大根、れんこん、百合根、ぎんなんなどを食事に取り入れてみましょう。また、体を温める生姜やネギを入れたお味噌汁も、冷えから体を守るのにおすすめです。
- 呼吸を整え、巡りを良くする 深い呼吸は、肺の機能を高め、自律神経を整えるのに役立ちます。寝る前に5分間、ゆっくりと鼻から息を吸い、口から吐き出す「腹式呼吸」を試してみてください。軽いストレッチも血流を促し、体を温めるのに効果的です。
- アレルゲンを減らす環境整備 ハウスダスト対策として、寝具やカーペット、カーテンなどをこまめに掃除・洗濯することを心がけましょう。

発作を抑えるだけじゃない。漢方が目指す「喘息と向き合う体づくり」
西洋医学の吸入薬などが、今起きている発作という“火事”を鎮める消防車だとすれば、漢方は、そもそも火事が起きにくい“燃えにくい家”を作る大工さんのような存在です。 症状を一時的に抑えるだけでなく、なぜあなたの体は発作を起こしやすいのか、その根本的な体質(火事が起きやすい原因)に目を向けます。肺に潤いを与える、体のバリア機能を高める、冷えを改善するなど、その方に合ったアプローチで、喘息の症状が出にくい、健やかな体づくりを目指すのが漢方の考え方です。
長引く咳、毎年の発作に、本気で悩むあなたへ
- 「また秋が来るのが怖い…」
- 「いつ発作が起きるかと、夜も安心して眠れない…」
- 「この咳さえなければ、もっと毎日を快適に過ごせるのに…」
その辛いお気持ち、一人で抱え込まないでください。 私たちは、あなたのその場しのぎではない、本当の健康を取り戻すためのお手伝いをしたいと心から願っています。 私たちの仕事は、あなたの体質を丁寧に見極め、不調の根本原因を探り、あなたに合った養生法を一緒に見つけ出すことです。 漢方薬を買うことだけが、相談のゴールではありません。 まずはお話を聞かせていただき、ご自身の体のことを深く知るだけでも、明日からの生活はきっと変わるはずです。 私たちは、本気でご自身の体と向き合い、この辛い状況から抜け出したいと願うあなたと、真剣に向き合います。 その一歩が、呼吸のしやすい、穏やかな毎日へと繋がるかもしれません。 金沢の地で、あなたの「変わりたい」という想いを、心よりお待ちしております。
▶いのちのくすりヴィータの漢方相談
「いのちのくすりヴィータ」では、薬剤師である北村佳子が、お客様一人ひとりの体質や症状を丁寧に問診し、最適な漢方薬をご提案いたします。
漢方相談では、以下の点を重視しております。
- 詳細な問診: 現在の症状だけでなく、過去の病歴や生活習慣なども詳しくお伺いします。
- 体質の見極め: 東洋医学的な視点から、お客様の体質を分析します。
- 丁寧な説明: 漢方薬の効果や服用方法について、分かりやすくご説明します。
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